普通の就活記録 ── WEBテストのメモ
WEBテスト対策

WEBテストのボーダーは何割か:公開されているのかを確かめた

この記事の内容は 2026-09-06 時点のものです。

「WEBテストのボーダーは7割」「大手は8割」という数字は、検索するといくらでも出てきます。ところが、その数字がどこから来たのかを書いている記事はほとんどありません。

この記事では、その数字が提供元の公開情報で確かめられるのかを調べました。先に結論を書くと、通過ラインを示す数字は見つけられませんでした。 一方で、確かめられることもいくつかありました。以下は2026年9月6日時点の記載です。

目次

  1. 確認できなかったこと
  2. 確認できたこと:受検者に結果は開示されない
  3. 確認できたこと:企業には段階で渡る
  4. 確認できたこと:出力される項目は製品ごとに違う
  5. 確認できたこと:使っている企業の幅が広い
  6. なぜ「◯割」という数字が出回るのか
  7. では何を目安にするか
  8. よくある質問

確認できなかったこと

次の3社の公開ページを見ました。

いずれのページにも、通過ラインや基準点にあたる数字は見つけられませんでした。「何割で通る」という趣旨の記述もありません。

見つけられなかったことは、存在しないことの証明にはなりません。企業向けの非公開資料に何か書かれている可能性はあります。ただ、少なくとも「公式にそう書いてある」と言える状態ではない、というのがこの記事の立場です。

確認できたこと:受検者に結果は開示されない

テストセンターのよくある質問には、結果の扱いが書かれています。受検が終わると「全ての検査が完了した時点で企業に送信されます」となっていて、受検者が自分の点数を見る導線は用意されていません。

つまり、自分の得点を確かめて「7割だった」と言える人は、受検者側にはいません。 ネット上の「7割で通った」という話は、点数を見られない条件下で書かれたものです。

確認できたこと:企業には段階で渡る

一方、企業側に何が渡るかは公開されています。SPI3の大卒採用向けページには、報告書の中身として次の数字が出ています。

  • 「職務への適応のしやすさ」が14項目・5段階
  • 面接での確認ポイントが25観点・77パターンの質問例

5段階という書き方が重要です。 素点の何割という形ではなく、段階で示される項目があることが分かります。ここに企業ごとの判断が乗るので、同じ結果でも企業によって扱いが変わる余地があります。

確認できたこと:出力される項目は製品ごとに違う

GABのページには、測定項目が「言語・計数・英語・パーソナリティ(OPQ)」、所要時間合計が80-90分、実施形態が「紙、Web、テストセンター方式」と書かれています。一方CABの測定項目は「四則逆算・法則性・命令表・暗号・パーソナリティ(OPQ)」で、所要時間合計は72~95分です。

科目の構成が違えば、出てくる結果も揃いません。 「WEBテストのボーダー」という言い方は、この違いをまたいで1つの数字にまとめてしまっています。

確認できたこと:使っている企業の幅が広い

数字として公開されているのは、通過ラインではなく利用の規模のほうです。

  • SPI3:「年間16,500社※の利用実績」(※2026年3月期実績)、「ご利用企業の約67%が中小企業」、「40年以上のご提供実績」、料金は初期費用0円・実施1名ごと5,500円(税抜)
  • TG-WEB:「導入3,200社以上 年間60万人以上が利用」

約67%が中小企業という数字は、ボーダーの話と噛み合いません。 大企業だけが使っている検査なら基準も揃いやすいはずですが、実際の利用は幅広く、企業ごとに求めるものが違います。1つの通過ラインが存在すると考えるほうに無理があります。検査そのものの精度の限界を提供元がどう書いているかは適性検査は何を測れないのかに整理しました。

なぜ「◯割」という数字が出回るのか

考えられる理由を並べると、こうなります。

  1. 受検者が自分の点数を見られないので、誰も反証できない
  2. 通った/落ちたという結果だけは本人に分かるので、そこから逆算した推測が語られる
  3. 企業名と結びつけると具体的に見えるので、数字が独り歩きしやすい
  4. 提供元が基準を公開していないので、上書きされない

つまり、確かめられない場所に数字が置かれている状態です。

では何を目安にするか

基準が分からない以上、目安にできるのは自分の側の指標だけです。

  1. 最後まで解き切れているか。 所要時間合計は玉手箱Ⅲ49分、IMAGES60分、CAB72~95分、GAB80-90分と公開されていて、いずれも1問に長くかけられません
  2. 落とした問題が「解けない問題」か「時間切れの問題」か。 後者なら対策の当て先は解法ではなく順番です
  3. 形式に合った練習をしているか。 玉手箱Ⅲの計数は四則逆算、GABの計数は図表理解と、公開ページの時点で科目名から違います

落ちる原因の切り分けはWEBテストに落ちる原因、他に3つに書いています。形式ごとの科目と解き方は普通の就活記録 WEBテスト解答集(1,480円・税込・買い切り)に主要17形式ぶんをまとめています。

よくある質問

Q. 企業ごとのボーダーが載っている一覧は信じていいですか?

出どころが書かれているかを見てください。受検者は自分の得点を見られず、提供元も基準を公開していないので、一覧の元データがどこから来たのかは確かめようがありません。

Q. 前回の結果を使い回すと不利になりますか?

テストセンターには前回結果を送信する仕組みがあり、よくある質問には「新たに受検したか前回の受検結果を送信したかは企業に通知しません」と書かれています。どちらを送ったかは企業側に伝わらない、というところまでは公開されています。

Q. 性格検査にもボーダーはありますか?

公開ページからは確認できません。分かるのは、報告書に「職務への適応のしやすさ」が14項目・5段階で示されることと、面接での質問例が25観点・77パターン用意されていることです。合否の基準ではなく、面接で確かめる材料として設計されている書き方です。性格検査まわりは性格検査の「嘘がバレる」話はどこまで確かめられるかにも整理しました。

Q. 手応えが無かった場合、次に何をすればいいですか?

得点が見られない以上、自分で再現できるのは時間配分だけです。同じ形式をもう一度、時間を計って解き直して、どこで止まったかを記録してください。

この記事を書いた人

普通の就活記録

WEBテストの対策情報を、要るものだけに絞ってまとめています。個人で運営しているサイトです。

編集方針 →

あわせて読みたい