性格検査が8種類ある形式:TG-WEBの性格・行動系検査は何を見ているのか
この記事の内容は 2026-09-07 時点のものです。
性格検査というと、質問にひたすら答えるあれが1種類あるだけ、という感覚になりがちです。ところが提供元のページを開くと、性格や行動を測る検査が別々の製品として何本も並んでいます。
この記事では、ヒューマネージが公開しているTG-WEBのラインナップから、性格・行動を測る側の8つを読みます。先に結論を書くと、測っているものが8つとも違います。 以下は2026年9月7日時点の記載です。
目次
8種類の名前と検査時間
ラインナップのページと各検査のページに書かれている内容をまとめます。
| 検査名 | 記号 | 検査時間 | 測ると書かれているもの |
|---|---|---|---|
| コンピテンシー適性検査 | A8 | 15分 | 知識やスキルを成果につなげる力 |
| ベーシックパーソナリティ適性検査 | B5 | 15分 | 性格特性と成果を阻害する要因の有無 |
| EQ適性検査 | E9 | 10分 | 組織定着力と協働力の土台となる感情知能 |
| コーピング適性検査 | G9 | 新卒採用版10分/キャリア版15分 | ストレスへの対処力・回復力 |
| ジョブ・クラフティング適性検査 | Q1 | 10分 | 仕事へのエンゲージメントを高める力 |
| チーム・コミュニケーション適性検査 | W8 | 10分 | 協働して成果をあげる力 |
| グローバルリーダーシップ適性検査 | U1 | 10分 | 異質性の高い環境での発揮力 |
| ハピネス適性検査 | P8 | 10分 | 幸せを感じながら働く力 |
1本あたりは10分か15分と短いのが特徴です。 その代わり本数があるので、企業が3本選べば合計30分から40分になります。案内の所要時間が長いからといって難しい問題が並んでいるとは限らない、というのはここに理由があります。所要時間の使いどころは所要時間からWEBテストの形式を絞れるかにまとめました。
過去の行動を思い出させる検査がある
8つの中でA8だけ、質問の作りが他と違います。A8のページにはこう書かれています。
『Another8』では、受検者が、自らの過去の行動事実を思い出しながら回答する手法を採用。性格やスキルから活躍可能性を予測するのではなく、実際の場面や頻度、方法で成果につながる行動をとってきたのかを確認できるため、高い精度による見極めを可能にします。
「どう思うか」ではなく「どうしてきたか」を聞く形です。 同じページには、この手法がコンピテンシー面接と同じ考え方だという説明もあります。
コンピテンシー面接では、過去にとった行動の詳細を聞き取り、そのときどのような困難があったのか、その困難をどのように乗り越えたのかなど、候補者の「行動」に焦点を当てて質問をする点が特徴です。
エントリーシートで学生時代の経験を書くときに、状況・課題・行動・結果の順で組み立てるように言われるのは、この評価の型と対応しています。素材が1つしかない場合の組み立て方はサークル活動だけのガクチカを、通る形に組み立てるに整理しました。
「性格」を測る検査は1本だけ
8本のうち、いわゆる性格そのものを測ると書かれているのはB5です。B5のページにはこうあります。
B5は、心理学の領域で最もスタンダードなパーソナリティ理論である“ビッグファイブ”理論を基に開発されています。①外向性、②協調性、③誠実性、④開放性、⑤情緒安定性で構成される「普遍的な5つの性格特性」を指し、これら5つの因子は文化の違いを越えて概ね共通していることが示されています。
加えて、B5は「ディレールメント(脱線要因)」と呼ばれる問題行動リスクも同時に測ると書かれています。ページの言葉では「パーソナリティの中に、極端に不安定な部分や大きく欠落している部分がないかを確認する」ものです。
残りの6本は、感情の扱い方(E9)、ストレスへの対処(G9)、仕事へののめり込み(Q1)、チームでの振る舞い(W8)、リーダーシップ(U1)、幸福感(P8)と、それぞれ別のものを見ています。「性格検査を受けた」と思っていても、実際に測られていたのは性格ではなかった、ということが起こり得ます。
G9については、従来のストレス検査との違いまで書かれています。
従来のストレスを測る適性検査は、この「ストレス反応」を測るものが多く、その結果、ストレスが発生する状況にほとんど遭遇したことがない人が受検すると、「ストレス耐性がある」と評価されてしまう懸念がありました。
面接の質問はここから作られている
複数のページに共通して出てくるのが、結果に面接用の確認ポイントが付く、という記述です。E9のページには「分析レポートには、EQの観点からの面接での確認ポイントも掲載されるため、具体的な行動事実をヒアリングすることで、ブレのない評価を行うことができます」とあり、G9・W8・U1のページにも同じ趣旨の記述があります。
面接で聞かれることの一部は、検査の結果から自動的に選ばれている、と読める書き方です。面接の場を情報交換として使うなら、こちらから聞く質問も設計しておくほうが得です。聞き方の型は面接の逆質問、反応が変わる3つの聞き方にまとめました。
対策できるのかどうか
8本のページのどこにも、受検者向けの対策方法は書かれていません。書かれているのは企業向けの説明だけです。一方で、別の提供元は受検者向けにはっきり書いています。リクルートマネジメントソリューションズが学生向けに公開しているSPIの性格検査とは?にはこうあります。
性格検査を受けるときは、正解は何だろう?と構えず、日ごろの自分の行動や考え方に最も近い選択肢を選ぶようにしてください。
TG-WEB側の説明を読む限り、8本が別々のものを測っている以上、「良く見せる方向」を1つに定めることがそもそもできません。 B5で望ましい方向に寄せた回答が、G9やW8で不自然に見える可能性があります。正直に答えることの限界と実際は性格検査、「正直に答える」だけでは足りない理由に整理しています。
受ける側から見た読み方
- 短い検査が続くのは正常。 10分の検査が3本続く設計があり得ます。途中で終わったと勘違いして画面を閉じないでください
- 質問の毛色が変わったら別の検査。 過去の行動を聞かれ始めたらA8の側です
- 性格系だけで落ちるかどうかは公開情報からは分かりません。 どのページにも合否基準の記載はありません
形式ごとの科目と解き方は普通の就活記録 WEBテスト解答集(1,480円・税込・買い切り)に主要17形式ぶんをまとめています。
よくある質問
Q. 8種類すべてを受けることはありますか?
公開ページには、企業が組み合わせて使うことは書かれていますが、実際に何本まで実施されるかの上限は載っていません。組み合わせの例は適性検査が長くなるのは、企業が組み合わせて出しているからにまとめました。
Q. 結果は自分にも返ってきますか?
提供元の活用シーンのページには、受検者本人にそのまま返却できる「本人向けフィードバックシート」があると書かれています。ただし、それを渡すかどうかは企業の判断です。返却されるかどうかは公開情報からは分かりません。
Q. どの検査を受けているか、画面で分かりますか?
受検画面の表示については公開ページに記載がありませんでした。案内に検査名が書かれている場合はそれが手がかりになります。
Q. 時間が足りなくて全部答えられませんでした。
性格系の検査について、未回答時の扱いは公開ページに記載がありません。時間切れが起きやすい場面と対応は性格検査はいつまでに受ければよいかにまとめています。